ジェイド

夜漠におやすみ

 地を踏み締める足の下からは砂の擦れる感触、外套から覗く景色は轟々たる砂礫の嵐。生まれてからずっとそこにある光景には、今更なにがしかの感慨を抱くこともない。吹きすさぶ砂粒に瞳を潰されないようそれらの間を掻い潜る術は、歩くと同時に出来るように…